英国の庭から

ロンドン郊外に住む兼業主婦が、イングリッシュガーデンの魅力からBrexit等の時事ネタまであれこれつぶやきます。

EU離脱の議会採決は延期に

英国のEU離脱合意案の承認を問う下院での採決は、12月11日に予定されていたのですが、前日10日の15時半にメイ首相が下院で声明を出す形で無期限の延期となりました。

 

北アイルランドの国境に関する条項への懸念から、大差での否決となる可能性が高まったためと、首相自身が説明しました。与党保守党から100人という大量の反対が出そうだったようです。実際の投票で否決されるよりもダメージが少ないという判断でしょうが、敗北を認めたわけですから、進退問題を問われても仕方がない状況です。

 

メイ首相は再投票の期日については明確にせず、1月21日までが期限だと答えたようです。それまでにEU各国の閣僚やEU首脳と直接面談し、再交渉を申し入れるつもりのようです。しかし、EU側は協定案の再交渉には応じないことを明確にしていますので、政治宣言の字面を若干修正する程度のことしかできないと思います。これでは、再投票になっても議会承認は難しいでしょう。

 

ノーディールの可能性は刻々と高まっていまして、今日もメイ首相はのノーディールに向けた作業を強化しろと閣内に申し渡したようです。

 

FTなど新聞各紙は、メイ首相が交渉開始当初「出来の悪い離脱ならノーディールのがまし」と啖呵を切ったことを無責任な過ちとして非難しています(今更という気がしますけど)。

 

まあ、でも、英国はそれでも先進国。「どこかのならず者国家とは違う」と自負していますので、ノーディールを避けるべく最大限の努力はするのではないでしょうか。そのための抜け道を探しに行くのがEU歴訪の真の目的ではないかと思いますが・・ともあれ予想通り、いっそう混沌としてきました。

 

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ブルームバーグより。ポンドが大幅に下落。

 

 

 

 

「痛い」「おばさん」で検索すると

英国に暮らして、通勤したり、仕事をしていると、日々文句ばかりです。でも、日本よりいいかなぁ・・と思うことがあります。

 

それは、あまり人目を気にしなくても良い点と、おばさんだからといって妙な引け目を感じなくて済む社会だという点です。

 

日本のウェブサイトやブログなどをみていると10代女子(特にJKと呼ばれる女子高生)が全てのヒエラルキーの最上段にあって(夫に言わせるとその上に猫がいるというのですが、それは別の機会に(笑))、「おばさん」と呼ばれる30代以上は総じてバッシングの対象。

 

特に嫌だなぁ‥と感じるのが、「痛い」という言葉を使って、30代以上の女性のファッションや行動範囲が狭められていることです。「痛い」と「おばさん」の2語で検索すると出るわ出るわ...

 

一番多く攻撃されているのが「若作り」です。Naver まとめによれば、日本では30歳過ぎたら膝がむき出しのミニスカートを履いてはいけないようです。でもこれってどうなのかなぁ‥と思います。こちらではメイ首相が60歳過ぎて、膝上丈のスカートを履きまくっていて話題になりましたけど(生足むき出しだし)、「ルールブック破りの快挙」みたいな記事は見ましたけど、でもそれで「ドン引き」「痛い」などとは言われていないと思います。

 

www.telegraph.co.uk

 

日本ではフリルの多い服もNG、髪の毛を縦に巻くのもご法度です。

 

「スニーカー」と「リュック」をやめた方が良いと書いているサイトもありました。「履きやすいから履く、両手が自由になるからリュックというのは、ファッションを意識しているとは言えない」のが理由。「ファッションを意識しない=おばさん」というのは、短絡的過ぎませんかね?

 

「40歳過ぎたら捨てるべきアイテム」にはニット帽が入っていました。「若い子がざっくりと被っていると可愛い」が「アラフォーにはカジュアルすぎて難易度が高い」のがその理由。帽子が防寒目的ではない南国の論理ですねぇ。

  

他にも同様のタブーが無数にあります。いったん自由な海外生活を送ってしまうと、日本のファッションルールは実に窮屈。人生100年の時代、最初の30年間は何を着てもいいけどその後の70年間はあれもダメ、これもダメってどうでしょう?「痛い」という呪いの言葉に縛られて選択肢が狭まるのはつまらないと思います。

 

もっとも、もしかしたら英国でも同様なタブーが多々あるのに、自分の語学力が低い、あるいは移民や様々な階級が入り乱れてわからなくなっているだけなのかもしれません。

 

そういえば、昔、読んだ「赤毛のアン」(カナダの小説です)の中では、赤毛の主人公が「ピンクの服が着られない」と嘆いていました。日本人には理解しにくいですが、髪の色と似合う色の原則はあるようです。男性の服にも無言のタブーみたいなものがあって、フジ色の日本の折り畳み傘を使っていたらゲイとみなされそうになったと聞いたこともあります。

 

そういう意味では、英国だって窮屈なのにこちらが気がついていないだけかもしれません。でも、衣類に対する年齢制限は日本より少ないように思います。

 

↓メイ首相のファッション(両方とも膝上丈ですが、全然痛くないと思いますけど)

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米国版VOGUEに掲載されたメイ首相のファッション

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このジャケットならこのスカート丈ですよね。

 

ブレグジットで企業が困ると

ブレグジットについて、企業が一番困っていることは政治・経済の先行きが見通せない状態が国民投票前から既に3年以上続いていることでしょう。明日、離脱合意案が下院で否決されるとその期間はさらに長引くことになります。(※明日と書きましたが10日15時30分にメイ首相は翌日の下院での議決延期を発表しました。さらに長引きそうです。)

 

先行きが不透明であれば、余計なコストがかかります。事業計画は何種類も考えなければいけないし、そうでなくても難しい投資の判断はさらに厄介です。

 

ノーディールとなりEUと英国間に関税が発生したら大変なことになると以前お伝えしましたが、不足したらすぐに困るもの、特に生鮮食品などについてはクリスマス以降、大手スーパーなどが在庫の積み増しを図ると言っています。なんでもBBCの委託で、Imperial College of Londonが実施した調査では、2分通関に余分な時間がかかるだけでドーバー海峡とロンドンを結ぶM20という高速道路は10マイル近い渋滞、4分かかると29.3マイルの渋滞となるそうです。

https://www.imperial.ac.uk/news/186530/how-imperials-findings-post-brexit-borders-caught/

 

医薬品企業、大企業の下請けで重要部品を作っている企業など、なければ命にかかわる、ないと多くの関連企業に影響が出る、といった製品を供給しているところは、既にノーディールを見越して3〜6カ月以上の在庫の積み増しに着手していると聞いています。そのための倉庫や輸送、その他諸々のコストの増大はばかになりません。

 

こうしたわかりやすいものとは別に、EUにはCEマーキングを始め、様々な安全基準があり、それを満たさないとEU市場では流通できませんが、英国の認証機関で取得した規格や基準に関する認証が離脱後のEUでは無効になってしまうと言われています。日本企業がどの程度、英国の認証機関でそうした認証を取得しているかわかりませんが、英国企業の大半は英国で取得しているでしょう。取得済の認証をドイツやフランスで改めて取りなおすとしたら、莫大なコストと労力がかかります。EU側の製品を英国に輸出する場合も同様です。

 

英国で取得した認証、EU側で取得した認証をお互いに認めるように約束して流通させるのが一番良いのですが、そのためには両者間で相互認証協定を締結しないといけません。しかし先日合意した協定にはそれにはほとんど触れられておらず、離脱後の移行期間の交渉に期待するしかありません。しかし、移行期間があるのかないのか、相互認証に関する交渉がいつ行われるのか、現時点では全く見通しがついていません。

 

上述の待ったが効かない製品を輸出している企業は(特に大手企業など)は、ここでもノーディールを想定して大陸側の国で認証の取得し直す作業を始めているそうです。

 

こうしたコストは誰が払うのでしょう?企業はかかった経費を消費者に転嫁しますよね?グローバル企業なら当然、世界中の消費者に転嫁すると思います。もちろん、日本の消費者だって例外じゃないと思います。

 

連日、議会やメディアで政治信条だの党利党略にこだわり、無意味かつ無責任な主義主張を繰り返しているだけの英国の政治家、さらにそれを許す「政治ショー」が大好きな英国民に対し、正直怒りを覚えます。 

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ドイツのクリスマスの思い出

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アドベントというのは、ラテン語でクリスマスを待つ4週間のことを指します。これはドイツ語でアドベントクランツ(Adventkranz)というもので、リング状の飾りにロウソクが4つあります。最初のアドベントの日曜日に1つ目のロウソクを灯し、毎週1つずつ増やして4つ灯るとクリスマスが来るというものです。

 

最初に暮らした外国は別格な印象がありますが、私の場合はドイツ、特にそこで過ごしたクリスマスの印象は強烈です。

 

英国も同じキリスト教国ながら、クリスマスツリーを飾る習慣は19世紀になってビクトリア女王の夫であるアルバート公がドイツから持ち込んだと言われています。英国とドイツを比較すると、英国の方が商業的あるいは社交の意味合いが大きく、ドイツの方がキリスト教の宗教色が強い気がします。と言っても、私が知っているドイツのクリスマスはもう40年以上前なので半世紀の違いも大きいかもしれません。

 

私が過ごした1970年代のドイツのクリスマスは、多くの家で生のモミの木に本物の赤いロウソクが取り付けられ、火が灯されていました。(当然、火事が起きていたはずです)。上述のアドベントクランツにもロウソクを灯します。また、キリストが生誕した馬小屋の模型を飾ったり(お雛様のよう)、ドアの入り口にモミの束を飾ったりあれこれ飾ります。これは英国の家庭でされている家も多いようです。

 

今でこそ、日本でも売っているアドベントカレンダーですが、70年代のドイツには既にあって、教室の後ろにも貼ってあって、クラスの生徒が順番に開いてチョコを食べました。自分の日を楽しみにしたものです。

 

私が住んでいたのはデュッセルドルフというライン河沿いの商業都市です。この地方では12月6日に聖ニコラスのお祭りがあり、この日に良い子の家には聖ニコラスがお菓子を 、悪い子の家には銀の小枝で叩きに来ると言われていました。

 

クリスマス当日にはクリスマス男(?Weinachatsman)が来て、プレゼントをくれました。これは本当にこういう習慣なのか、うちの近所だけだったのかわかりません。プレゼントを開けた後、隣に住んでいたご一家と教会に行って歌を歌った記憶もあります。ご一家からいただいたクリスマス曲のピアノ譜は今でも持っています。

 

さてさて、今日は2回目の日曜日。というわけで、2本目のロウソクに火をつけました。電気を消すと雰囲気が変わりました。

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飾りは自分で作りました。作り方は簡単で リング型のオアシスに赤いロウソクを4つ埋め込み、周りにモミとオーナメントを刺すだけです。赤い実とか松ぼっくりなどを適当に配します。それをスタンドから吊るしてみました。スタンドはクランツハルター(Kranzhalter)と呼ばれ、10数年前にドイツのデパートで買ったものです。見つかるかどうかわかりませんが、ご関心があれば、Kranzhalter、Staender fuer Adventkranz などの単語でお探しください。

 

英国のお肉屋さんで薄切り肉を購入

肉を薄切りにして食べるというのは、日本やアジアの食文化らしく、こちらの一般のスーパーやお肉屋さんで売っている薄切りというのは、厚さが最低でも8ミリ程度はあります。和食でなくても、日本の料理本やウェブサイトで入手できるレシピは薄切り肉を使うものが多いのですが、英国のスーパーで売っている肉をそのまま使うと固くてごろごろしてしまうので、残念な味になってしまいます。

 

そういうわけで、こちらに住んでいる日本人が薄切り肉を使おうとすると次のどれかの方法になります。

 

1.アジア系スーパーで売っている冷凍肉を買う

薄切りにして冷凍にしたものが、日系、アジア系の食品店で売っています。多くの日本人の方はこれを購入されているようです。(味は買ったことがないのでわかりません)

また、中国系スーパーでは、鍋用のしゃぶしゃぶほどの薄さでロール状にした冷凍肉が売っています。

↓こんな感じの品で、牛肉、豚肉、羊肉があります。1枚ずつ、筒状になっているので、ラーメンなどに入れたり、カレーや炒め物に使うのに便利で豚肉を常備しています。(こちらは、味は今一歩だと思います。またいったん開封すると鮮度が落ちやすいです)

http://orientalfoodexpress.co.uk/product-detail/pork-slices-400g/

 

2.現地のスーパーで入手できるものを、細かく刻んで使う。

これが一番多いのではないかと思いますが、上述の8ミリ程度の薄切りステーキ肉などを丹念に刻むと、炒め物などには使えます。私が気に入っているのは、ディスカウント大手のAldiで売っている高級なスコットランド牛肉(アバディーンアンガス牛)のサーロインやリブアイステーキです。これを贅沢にも細切りにして、青椒肉絲とか炒め物に使っています。1枚4ポンド弱で売っています。当然のことながら美味しいです。

 

3.ロンドン(特に南部)限定 Willetts Butchersという肉屋さんに日本式薄切り肉を注文して購入する

 さて、私がロンドン南部に住んでいる1つの理由となっているのが、このお肉屋さんに近いということです。ロンドン南部のCarshalton Beechesという街のHigh Street(商店街)にあります。今回、Blogで紹介してもいいと許可をもらったので、以下にご紹介します。

www.willettsbutchers.co.uk

 

 このお肉屋さんは、質が良いことで近郊でも評判の肉屋さんです。日本式の薄さにするには肉を凍らせる必要があるそうで、24時間以上前に申し込んでほしいそうです。また、毎年12月は、七面鳥など英国料理用の肉の注文だけで手一杯なので、日本式の薄切り肉は受け付けていません。2019年は1月4日から再開するそうです。

 

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小さな街のお肉屋さんです


肉の種類は牛肉、豚肉、ラム、鶏肉、アヒル、七面鳥など。肉の薄さは、しゃぶしゃぶ-すき焼きー焼肉ー生姜焼きーステーキー塊肉の6段階。しゃぶしゃぶは薄すぎて、日本のように大皿に広げて並べてくれるわけではないので、冷凍保存すると、剥がすのがちょっと大変です。生で食べられる分だけ注文すれば別です。おすすめはすき焼き(これでも十分、鍋に向いた薄さです)と焼肉(2ミリ~2.5ミリ位)です。

 

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すき焼きの薄さはこんな感じ。注文は500g単位だが、250gずつトレイにのせてラップしてくれる。

 

牛肉のうち、薄切りにしてくれるのは、サーロイン、リブアイ、トップサイド、ベリー、舌です。豚肉はロインロースト、リブロースト、ベリーです。鶏肉は、胸とモモ別々にひき肉があるほか、英国では皮つき骨なし肉は少ないのですが、骨なし皮付きのモモもあります。

 

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豚肉。リブローストとロインローストの焼肉。

注文書は上記のウェブサイトからダウンロード可能で、近郊であれば(アクトンあたりもOKらしいです)、130ポンド以上の注文で配達もしてくれるそうです。ただし、ロンドン中心部で、駐車が難しいオフィスビルなどは要相談のようです。

 

ご自身で車で行かれる場合は、この商店街は駐車スペースが少なくなかなか駐車できませんので、平日日中もしくは、土曜日であれば、開店直後の8時過ぎに引き取りの予約をすると楽です。少し離れた場所なら駐車可能です。

 

さて、このお肉屋さんは、もしかしたら英国で唯一、あるいは数少ない日本式薄切り肉を扱っている店です。元々はケント州ファーンボローのお肉屋さんが日本式薄切り肉を始めたそうです。

 

実は我が家も第1回目の英国駐在時の初期には近所の方と共同で、このケント州のお肉屋さんに注文して届けてもらっていました。そのお肉屋さんは、わざわざ日本から肉を薄切りにする機械を購入し、日本の肉屋さんに研修にいったそうです。ところが店主が引退することになり(現在はフランスに在住だそう)、当時、親同士が友人という縁でそのお店で修業をしていたWillettsの若旦那が「自分ならできそう」と機械を譲り受け、こちらの店で薄切り肉の販売を始めたのだそうです。「もう19年になるね」と言っていたので、たぶん1999年頃の話です。

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こちらがその若旦那。Pork Stripsも欲しいといったら、さっさと切ってくれました。

私は当時、たまたまこの肉屋さんの横の通りに住んでいたドイツ人のおばあさんから毎週ドイツ語を習っていました。時々、帰宅時にお肉を買っていたので、薄切り肉が増えて、便利になって大喜びしたのを覚えています。

 

ここのお肉は臭みがなくて本当においしいです。日本式の薄切り肉でなければ、予約なしで購入できますので、豚小間切れ肉(pork strips)を買ってくることもあります(これはヒレ肉をカットしてくれます)。臭みや水っぽさがなく、英国人からの評価が高いのもうなづけます。

 

牛肉は、英国人が好きな脂肪が少ない赤身の多い肉ですが、十分柔らかく、霜降りとは違うのですが、日本人が食べても十分おいしさを実感できます。(アジア系スーパーの冷凍肉とは違います)今日はリブアイの焼肉をいただきましたが、脂っこくないのに柔らかく、霜降りの和牛とは違うジャンルの「肉らしい美味しさ」でした。

 

どうやら目が違う

毎晩、住宅街を歩いていると白人家庭と有色人種の家庭では、明かりの付け方が違うことに気がつきます。前者は、玄関灯や外壁灯以外の室内灯はせいぜい1、2部屋、それもスタンドのような薄暗い明かりだけなのに、後者は室内の家具の配置まで見えてしまうほどの明るい電灯が複数の部屋で点いています。そして、我が家に帰りつくと使っていない部屋まで電気が点きっぱなし!ぶつくさ言いながら消して回ります。

 

この違いはどこから来るのでしょう。日本ではあちこちに節電への協力を呼びかける張り紙をみますが英国ではあまり見た記憶がありません。だから白人が節電をがんばっているとも思えないのです。とすると、彼らが電気を点けないのは、薄暗くても十分見えるからなのだと思います。たぶん肌と同じで、白人の目は、強い光に耐えられない分、弱い光でもよく見えるんでしょう。

 

外国人の家庭に招かれてディナーをごちそうになったり、レストランで食事をした折、ろうそくの明かりだけで食事をすると、確かにロマンチックで素敵ですが、食べ物の色がよくわからないなぁと思います。きっと白人の目だとそれほど暗く感じないのかもしれません。

 

そこで思い出したのが西洋絵画に多い光と影をテーマにしたものです。美術館に行くと、特にオランダやベルギーの絵画のコーナーなど、暗い色調の絵がこれでもか、これでもか、と続くのでウンザリしてしまうのですが、薄暗い背景の中に微妙な陰影が捉えられるのが、彼らの見え方なのかもしれません。

 

光と影というと、↓この辺りは名画ですね。

 

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↑ルーブル美術館にあるフランスのジョルジュ・ラ・トゥールの有名な大工の聖ヨセフ

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↑こちらは英国の産業革命期の画家ジョセフ・ライトの「空気ポンプの実験」

 

 

 

 

3月29日には離脱できないかも...

しばらく、ブレグジットの話題から遠ざかっていましたが、来週、最大の山場を迎えます。既に多くの日本の新聞でも報道されていますが、先月EU側と合意し、今週の月曜日から英国議会で審議中のEU離脱法案が、12月11日(火)に採決に付される予定です。夜7時から始まり、その日の夜10時過ぎぐらいに結果が分かる見通しです。

 

"Meaningful vote(意義深き投票)”と名付けられているこの重要採決ですが、 英国各紙の予想を見ても可決されるとは考えにくいです。与党内に強硬な反対派がいるし、野党から多数の賛成者が出るような合意案でもないし。

 

そこで報道では、議会で否決されたらどうなるか‥ということに焦点が集まっています。一昨日、下院から届いたメルマガをみますと否決されたらどうなるかが詳細に出ていました。

↓ご関心のある方はこのページです。(下の方のBrexit Roadmapをご覧ください)

https://commonslibrary.parliament.uk/parliament-and-elections/parliament/brexit-and-the-meaningful-vote-the-final-countdown/

 

これをみますと、否決されると、政府は21日以内に今後の方針について声明を出さなければいけないということになっています。議会は政府の方針が出たら7日以内にそれを承認するかどうかの投票を行います。その投票が可決されれば、政府は再交渉を行うなり、2度目の国民投票を行うなりしなくてはいけませんが、議会は12月21日~1月6日は休会です。さらに1月26日までに何らかの政治合意に達しない場合、政府はノーディールの声明を出さなければいけないと書いてあります。

 

こういう背景から、メイ首相は「この法案を承認するか、ノーディールか」という究極の二者択一を議員に迫っているところです。おそらく否決されたら、今度はEUに「再交渉か、ノーディールか」と迫るのでしょう。「英国発欧州経済危機が起こると困るでしょ?」と匂わせながら。しかし、この手法は、核兵器を振りかざした某国の迷惑外交とあまり変わらないですねぇ。

 

この1カ月の新聞をみると、離脱派の中にも「こんな離脱なら残留のがマシ」と考えいる人が増えているようです。離脱派が最も心惹かれた文句が「主権を取り返せ」だったのですが、「主権を取り返す」どころか、北アイルランドの領有権さえ危うくなるような協定案です。

 

労働党などから2回目の「国民投票」を求める声も高まっているのですが、どうも今から準備しても3月29日という離脱予定日前に実施するには時間不足のようです。

 

いったん議会で否決されたら、EUに再交渉してもらって協定文を微修正し、再度議会にかけて可決、3月29日には離脱できると呑気なことを言う人もいます。しかし、議員の多くが一番問題視している北アイルランドの扱い「バックストップ案」についてEU側が再交渉に応じるのか、はなはだ疑問です。

 

ノーディールの可能性が高まるにつれ、EU側でも協定の内容見直しではないですが、EU司法裁判所から非公式ながら、「離脱通告は撤回できるよ」という見解が出たり、「3月29日の離脱日を無理に守らなくてもいいんじゃない?」といった発言が出始めています。問題の先送りではありますが、これが一番簡単なノーディール回避策かもしれません。

 

というわけで、来週11日に議会で否決されたら、もしかしたら、3月29日の離脱を延期する方向に動くのでは・・?と、ひそかに考えております。

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英国議会 下院ウェブサイトより